別れには幾つかの形がありますが、二度と再び出会うことのない永久の別れほど悲しいものはありません。
家内の知人が営む極上フレンチを供してくれたル モンドのオーナーシェフが急逝してから早くも数年の月日が流れ去りました。
今こうして自分の想い出玉手箱としてブログを書き綴りだして「さようなら そして有難う」の閉店したレストランの紹介をしていこうと思った切っ掛けのお店です。
かじっては放置を繰り返してきたweb logですがどうにか継続の目処がつきつつある今回、ル モンドを紹介します。
この店は秋田県の角館にありました。
どうやってこの店を知ったかと云うと…
実はbabarinaは彼女がまだ若かりし頃、今も健在のある有名なファッションアパレルの某有名ブランドのチーフパタンナーでした^ ^;
パタンナーとはデザイナーが描いたデザインを型紙にして実際に着れる服に仕上げる仕事で裏方ではありますがとても重要な仕事です。
そんな彼女はファッッション遊学と称する遊び目的?(笑)で今から30年ほど前に数ヶ月間ファッションの都パリで過ごしたことがあるのです。
そのパリ時代にここル・モンドのオーナシェフの奥様になる方と知り合ったのです。
そしてお察しのようにbabarinaの知合いは同じパリでフレンチの修行中のル モンドのオーナーと知合い、帰国後結婚しオーナーの生まれ故郷である角館でフレンチレストランを開業したのです。
そんなこともありお互いの結婚後何度か訪問させていただきました。
日本人の味覚にあうくどくない、しかし味わい深いフレンチをハイコストパフォーマンスの地方価格で頂くことができました。
今思い浮かべてもお世辞抜きで本当に美味しいフレンチでした。
野菜は地のものの取れ立てを魚介は奥様の実家の青森から直送してもらっていたとの事。
僕の友人の和食の板前さんを連れ立ってお邪魔したこともありますが、その彼も絶賛していました。
夫婦二人で出来る範囲での営業でしたがその美味しさとアットホームな雰囲気で、駅から歩いていけない車でしか行く事が出来ない立地にありながらかなり繁盛していたようです。
しかし…
あろう事か数年前、まだ五十代早々にしてオーナーシェフが急逝してしまったのです。
僕も家内も言葉を失う出来事でした…
ル・モンドのマスターの御霊安らかならんことを祈りつつ…
今までありがとう、そしてご馳走さまでした。
Thank you and goodbye forever.