宇都宮にあるその店の名を教えられたのは数年前、宇都宮の知人からでした。
名物の餃子の美味しい店を訊ねた際に石の蔵というお店も教えてもらいました。
今回の旅行の楽しみの一つでもあったこの店にはお昼過ぎに到着しました。
蔦で覆われた建物とガラス張りのエントランスに否応無しに店内の雰囲気への期待が高まって行きます。
ただ「本日はご予約のお客様だけの対応となります」の立て看板に愕然!
しかしいつもにこやかなbabarinaの神通力?で1時間待ってもらえたらとの事。
待ちますとも、待ちますとも(笑)
さてどこで時間をつぶそうかと考えている時に、よければギャラリーでお待ち下さいとのお誘いでそういうものがあることを知った次第。
さて、そのギャラリーですがこれが石と木の二つの個性を絶妙に融合させ、そこに計算された自然光と人口の灯りを取り入れて一種独特の空気感を作り上げています。
そこで日本茶を頂きながら待つ事に…
しかしものの三十分も経たないうちにカウンター席でよければのお声がかかりました。
写真はそのカウンター席。
程よい高さとしっかりとした塗装の木のカウンターは石の壁面と相まってローマかミラノにでもありそうなお洒落な空間。
ランチはメインと食後の飲み物を選ぶと前菜とデザートはブッフェスタイルのようです。
写真は取り分けて来た前菜。
兎に角野菜が美味しい、味が強いのです。
カリフラワー本来の味と云うのを僕はここで初めて体験した気がします。
babarinaは米茄子の鶏味噌田楽を注文しました、ご飯は五穀米です。
この米茄子も美味しかったですね、みずみずしく身厚の米茄子に鶏味噌の上品な甘さと塩加減が癖になりそうな一皿でした。
僕はもちぶたと青野野菜の柚子胡椒蒸しをオーダーしましたがこちらもなかなか。
もちぶたにしっかり野菜の味と風味がのっていて適度に落ちた脂と爽やかなツケダレのお陰で口の中で豚と野菜の一体感があり美味しくご馳走になりました。
デザートもお好きなものをお好きなだけですが、全て生クリーム等は使っていない和的なものでしたが濃厚さはないもののこれも美味しいものばかり。
珈琲党の自分からの一言としては、ここの珈琲は絶品です。
とかくランチでついてくる珈琲に期待は禁物ですが、ここのそれは違います。
若干苦味のある種類の豆ですが、この淹れ方は珈琲メーカーのそれとは思えない深い味わいがあり正直驚きました。
この値段でここまで満足したランチは記憶にありません。
都内であれば倍近く、この空間込みであれば倍以上と云われても納得せざるを得ないかも知れません。
正に至福のひと時でした。
東北自動車道をドライブしてまで来る価値のあるお店ですね、再来必至です。